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高梨沙羅、万全の2連勝を飾る

『高梨沙羅、万全の2連勝を飾る』

このHS90mと小ぶりな台ヒンツェンバッハ(オーストリア)における2本目を見れば一目瞭然だった。あの乱れた風を左右のスキーでコントロールして、この日、最長不倒となる92.5mを記録して優勝。それも抜群の集中力がものをいった。

今回のW杯期間中にスーツ違反で失格となったのは上川町出身の高梨沙羅(クラレ)と勢藤優花(北海道ハイテクAC)そして下川町出身の伊藤有希(土屋ホーム)である。

なぜ、いきなりの厳しいチェックなのか、ともすれば日本チームを狙い撃ちしてなどという憶測さえ浮ぶ声もあった。しかし、近年において飛距離が伸びてきた女子選手に、それを是正しながら安全な大会運営を願う意味合いがあった。


その場で受けた心のショックをぐっと抑えて、どうして?とネガティブにならず、それぞれがまっとうに飛ぼうと、意識を新たにしていた。

「チームのサポートがあり、それに感謝しています」

と静かに語った高梨選手。

実際に日本チームではミシンを持ち込み、小まめな修正を繰り返して、今季からの新ルール、ジャンプスーツの新しいカッティングに対応していった。


さあ、気迫で勝利を呼び込み今季初勝利から2連勝で、59勝を成し遂げた高梨沙羅選手だ。

いま欧州各国では若手の台頭が著しく、ルンビ(ノルウェー)やアルトハウス(ドイツ)、ホルツル(オーストリア)らの強者たちも、そろそろ本調子に戻してくるであろう。


ここからが本当の勝負、まずは個人総合首位に与えられるイエロービブをものにして、その先へと狙っていきたい。


写真・文/岩瀬孝文

photo & text by Yoshifumi Iwase



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