女子ジャンプ 名寄サンピラーサマー大会
W杯をイメージした低速アプローチで最長不倒の98mを飛んだ伊藤有希(土屋ホーム)が
優勝、2位に高梨沙羅(クラレ)の2トップがしめて、3位は勢藤優花(北海道ハイテクC)、チームCHINTAIでは上位を狙う茂野美咲が6位、小林諭果は1本目に踏み切りのミスで23位だった。

女子ジャンプは出場人数が増大してきている。しかも女子ノルディック複合も出場が倍増の勢いにある。そのなかで、その女子ジャンプをしっかりとリードする日本女子のTOP2が高梨沙羅と伊藤有希だ。
「ロースピードに設定されたスタートゲートで、これはちゃんとスキーに乗っていかなければと思いました」
優勝した伊藤は冷静に振り返る。
女子W杯の試合設定を意識した低いスタートゲートを経験することで、TOP2に続く選手たちも、おおいに気が引き締まった。その条件下においても確実にロングジャンプを記録することこそが世界で闘う登竜門であるからだ。
今回のサンピラー国体記念名寄サマージャンプ大会は意義の深いものになった。
CHINTAIに入社して、春先は綿密な写真研修を受けて、社会人としての基本を学んでいた小林諭果(CHINTAIスキークラブ)だった。そのために、立ち上がりの時期はやや練習不足にあり、とくに脚力の強化と全身のバランスがまだしっくりとこないままに、夏のサマージャンプに突入していった。空中姿勢もどことなくパワーにかける状態ではあるが、これは地道な練習が活きてくる秋口にこそ実力発揮の時期がくる。