茂野美咲、勇躍の3位表彰台
『茂野美咲、勇躍の3位表彰台』
思い通りのジャンプができないと、悩んだままシーズンに突入して2月。
茂野美咲(CHINTAI)はついに新しいマテリアルをものにした。
「ようやく、やるべきことができました」
いつもの“やるやる”フレーズだが、それはもう、うれしそうに言ってきた。

雪印メグミルク カツゲンカップ2021は宮の森ノーマルヒルで行われた。
いまの技術をチェックするにはうってつけの台。終始荒れ気味の風ながら、茂野の2本目には無風となり、ムリなく伸ばしていって3位表彰台。
ジャンプ後のフィニッシュゾーンではあたり一面に明るさを振りまいた。
新しいスキー、スラットナーの特性を掴んだのだった。それは好ましい前傾が戻った空中姿勢に見て取れた。
『ひとつひとつ進む大切さ、そして丁寧に』
それを念頭に、真剣なまなざしと落ち着きにあふれた姿だ。
俄然、これからの国内試合が楽しみになってきた。
新進のマテリアルをものにしたミサキは、強いぞ。
[飛べ飛べCHINTAIその②]
写真・文/岩瀬孝文
photo & text by Yoshifumi Iwase
茂野美咲