小林、鹿角で優勝
『小林、鹿角で優勝』
サマーグランプリ後半戦の欧州遠征を終えて帰国直後に、休む間もなく東北秋田のジャンプ3連台で有名な鹿角花輪へと長距離移動した小林諭果選手(CHINTAI)だった。
もとからあまり得意としていないノーマルヒル、しかもやや小ぶりなシャンツェ。
「ここは、苦手なんですよ~」
と以前から言っていたわりには、目の色が違った。
ていねいに飛び抜けて、しっかりと飛距離を伸ばしてテレマークを入れる。
その基本が忠実にできあがっていたのである。
「前日の公式練習から良い風を受けて、いい感じで飛べていたんですよ。今日のトライアルもそうでした」
自信を持ってサッツを飛び出し、高く伸びていき、着地もぶれることなくしっかりと決めていた。
サマーグランプリのドイツ最終戦では2本目に残り、16位とまずまずの成績でポイントを得ていた。
その長身を利したジャンプで、いわばノルウェー型でラージヒルに強さを発揮するタイプ。
それが今回の遠征と海外合宿とレーニンングで基軸を見出してのノーマルヒル優勝だ。
1本目の78mは最長不倒距離、2本目も1位と完全勝利を飾った。
これで10月21日からの白馬全日本選手権で、より良い成績をと静かに心を躍らせる。
そして輝く、冬の代表遠征チーム入りを目指して進む。






